大つごもりの福の神(2)


 ある年の暮、二人はもち米もないし、お金もあんまりないもんだけん、正月の用意も出来んし、まあ畑でもうつことにして、二人で仕事しちょったら、そこへ、みすぼらしい坊さんが通りかかって、二人のそばへ寄って来たげな。


標準語訳

 ある年の暮、二人はもち米もないし、お金もあんまりないものだから、正月の用意も出来ないし、まあ畑でもうつことにして、二人で仕事していたら、そこへ、みすぼらしい坊さんが通りかかって、二人のそばへ寄って来たそうだ。
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